オン・マイクとオフ・マイク
指向性の話ともかぶる部分がありますが、マイクのセッティングには、「オン・マイク」と「オフ・マイク」という用語があります。
両者の違いは、音源とマイクの距離を表していて、例えばボーカルマイクの場合だと、「オン」だとマイクに口がほぼ密着するくらいの距離で歌う、というセッティングになります。
要するにマイクに密着するくらい近いセッティング=オン・マイクと覚えておきましょう。
それに対して「オフ・マイク」ですが、これは「オン」とは逆の意味です。
つまり、音源とマイクの距離が比較的離れているセッティングの状態ですね。
この二つの用語は、主にレコーディングの現場で用いられます。
というのも、オンにするかオフにするかで、低域の特性が如実に変化するからです。
この低音特性の変化を、レコーディングの用途や目的に応じて使い分けます。
具体的には、「オン・マイク」の際は、低音が強調された音質になります。
これを俗に「近接効果」と呼びます。
「近接効果」は一般的に、単一指向性のマイクに顕著に現れます。
使用するボーカルマイクの特性やその人の声質によっては、ボワボワしたこもった音になりがちですが、音にパワフルで力強い印象を与えるメリットもあります。
一方、「オフ・マイク」の場合は対照的に、低音がすっきりした、クリアな音でレコーディングできます。
両者のこれらの違いは、良し悪しではなく、目的によって取捨選択することになります。
今まで意識していなかった人は、一度スタジオのボーカルマイクで両者の音の聴こえ方の違いを確認してみてはどうでしょうか。